R production Inc.代表 高度外国人財定着支援コンサルタント 菊池領子
現在私は「外国人との共生で未来をひらく」というビジョンを掲げ、外国「人財」が活躍できる企業の組織文化づくりをサポートしています。 そんな私の高校時代の思い出といえば、何といっても二年間の生徒会活動です。特に二年目は生徒会長として、学校祭と体育祭の周期の変更を始め、さまざまな改革を推進しました。周囲を巻き込みながら企画を進める経験は、大きな悦びを感じるものでした。
足利で培ったこうしたリーダーシップや改革精神が、その後、ゼネコンでの文系女性総合職第1号入社へとつながり、7年間、都市開発プロジェクトを担当しました。当時、いつか生まれ故郷の足利の仕事をと思ったものです。
退社後は中国への留学を決断。夏休みにはシルクロード陸路の旅に仲間や夫と挑戦しました。その経験は、後に手掛けた中国舞台芸術交流プロジェクトと共に、今の仕事の土台となりました。 それは、異文化理解と異文化コミュニケーションであり、互いを尊重し合いながら、個性を活かして活躍できる環境を整えるダイバーシティ&インクルージョンの考え方です。今ではこうした環境がイノベーションに不可欠と理解されるようになりました。経営者や現場管理職の方へも研修でお伝えしています。
2024年春、足利高校の先輩のご縁で足利未来創生会議の委員に就任いたしました。これまでの経験、ネットワークを活かし、外国「人財」定着支援、女性活躍支援を主に、足利の発展に寄与してまいりたいと思います。
📚「足利高校同窓会報第3号」令和7(2025)年2月1日(土)発行より 当記事は、同窓会事務局の許諾を得ての転載です。 編集を担当くださった皆さまをはじめ、関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。 📚「足利高校同窓会報第3号」 令和7(2025)年2月1日(土)発行より 当記事は、同窓会 事務局の許諾を得ての転載です。 編集を担当くださった皆さまをはじめ、関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。
2000年に北京の小劇場で出逢った『非常麻将』が、2025年夏、東京・横浜で日本語初上演されました。日中台で活躍する若手演出家・奥田知叡(おくだ・ともあき)さん率いる三人之会 による企画・主催。四半世紀の時を超え、再び舞台に蘇った瞬間でもありました。
2025年『非常麻将』日本語初演 公演情報 東京公演 2025年7月31日(木)~ 8月4日(月) 会場:シアター・バビロンの流れのほとりにて横浜公演 2025年8月15日(金)~ 8月17日(日) 会場:神奈川県立青少年センター スタジオHIKARI
『非常麻将』は、私のキャリアに大きな影響を与えた作品です。 四面に観客を配した独創的な演出、緩急自在な役者の演技、そして社会変革期の中国を鋭く描き出した密室心理劇。 「明日何をしたらよいのか」「自分に何ができるのか」
すべてのセリフを聞き取れたわけではないのに、人々の葛藤を映し出すこの舞台に心を奪われました。 セリフは大切ですが、文化や観る者の背景が、ことばを補い通じ合える——そう思った私は、「日本で紹介したい」と戯曲家・演出家の李六乙(リー・リュウイ)氏に手紙を書いたのです。
願いが叶い、日本公演は2度実現。 2001年のBeSeTo演劇祭では字幕翻訳を担当。,2003年には私自身が企画し、平田オリザ氏率いる青年団の協力を得て招聘。その後、中国文学研究の第一人者、飯塚容(いいづか・ゆとり)先生との共訳で戯曲翻訳にも関わりました。
この経験は、現在の高度外国人材の受け入れ支援・人材開発・組織開発における「異文化理解」の土台となっています。 ・・・・・・・・・
『非常麻将』を日本語で上演する、と翻訳使用に関する連絡があったのは2024年のこと。夏ごろだっただろうか。見ず知らずの若手演出家から、四半世紀前に翻訳した『非常麻将』の日本語上演に関するメッセージが届く。それもFacebookメッセンジャーで。時代の変化を感じると共に、2003年の日本公演から22年経っていることを知り驚いた。 奥田さんは北京への留学経験があり、そこで日本のアングラ演劇や舞踏などの表現に出逢ったと伺った。私が北京に留学していた2000年前後、こうした日本の表現は、公共劇団で制作された作品に飽き足らない中国の若者の熱狂的な支持を得ていた。60~70年代を象徴する日本の前衛芸術が中国を通じて奥田さんたち若い世代に伝わっている。交流が及ぼす時空を超えた影響は短視眼では予測できないものがある。 『非常麻将』について言えば、日本で上演したいと思った理由は、普遍性のあるテーマ、中国伝統劇の手法を取り入れた、簡素で緻密な美しい舞台演出、そして、4面のどこからいつ観ても隙のない演技をする、役者の高い演技力、外国人の私をも魅了する表現力にあった。 ・・・・・・・・・ 『非常麻将』は、四面に観客を配した四面舞台が本来の形。四方からの視線を浴びる中、とめどなく会話が繰り広げられる心理劇は、明快な起承転結がないために、ともすると何が言いたいのかわからないと観客に思わせてしまう。難易度の高いこの作品を若い世代がどのように捉え表現するのか・・・『非常麻将』の日本語版上演をとても嬉しく思いつつ、期待と不安が入り混じりながら見守る1年だった。 奥田さん率いる三人之会の『非常麻将』ー それは、三面舞台。閉鎖的で重苦しい空気の漂う、北京のビルの一室。北京を知る者ならここは紛れもなく北京だと思える空間へのこだわりが感じられた。 テーブルには一揃いの麻雀と水の入ったコップ、そして椅子。後ろには麻雀、電話、テレビを象徴する書が舞い乱れる布が壁一面を覆う。鈍く光る灯りの下、張り詰めた表情で4人目(老二)を待つ義兄弟の契りを交わした3人の男たち(老大、老三、老四)。今夜は最後の一局。それぞれの思惑が絡み合い、とめどない会話が続く・・・ ・・・・・・・・・ 東京では7公演のうち6日目を、3日間の神奈川では千秋楽を拝見しました。それぞれ劇場の個性を活かした異なる演出でしたが、作品のテーマがより伝わって来たのは、神奈川の千秋楽です。公演を重ねるごとに調整してきただけあり、3人それぞれの見せ場が際立ち、布に映し出される老二のシルエットが美しかった。東京公演より照明が明るく調整された神奈川公演は、他の観客席がよく見え、演じる空間の範囲がわかるからなのでしょう、どこまでも暗闇が広がるような東京公演よりむしろ小さく感じられ、集中して観ることが出来ました。役者が観客と交流しながら演じる、一体感のある舞台でした。そして、これまでになく印象的なシーンだったのは、最後に3人がテンポよく言いまわす麻雀と人生をかけたセリフ。中国語版とは異なる日本語の響き・・・演出の変化、役者自身のセリフの理解、表現の工夫、鍛錬が結実したエンディングでした。 今回、日本語版の台本は、衛かもめさんをドラマトゥルクに迎え、飯塚先生と私による翻訳をもとに演出家 奥田さん自身が手掛けました。中国語から日本語への翻訳は、通常長くなる傾向にあり、上演時間に影響します。そこで、中国語版と同じスピード感を保つため、大筋に影響しないと思われる箇所を削除したり、歴史や文化に関するセリフは、日本人が理解しやすいよう少し言葉を足したりしたとのこと。細かく見ていくと、役者の言いやすさや耳で聞いた時のわかりやすさ等に配慮し、さまざまな点に手を入れています。戯曲の翻訳も大変ですが、台本つくりはまた別の苦労があります。 2025年夏。次世代が紡ぐ新たな『非常麻将』は、国や文化の違い、25年という歳月を超えて通じる名作であることを改めて証明してくれました。現代人の焦燥感、明日への期待と不安で押しつぶされそうな3人の会話を滑稽に感じながらも、いつしか自らの姿を重ねた人も多かったのではないでしょうか。 SNS上では、中国の演劇作品を観るのは初めて、中国をもっと知りたい、演出してみたいなど、さまざまな感想を目にしました。日本語版『非常麻将』は、日中演劇交流、日中文化交流の点でも重要な取り組みだったといえます。 東京公演から神奈川公演の10ステージの中で大きな変貌を遂げた、三人之会による日本語版『非常麻将』。ぜひ再演の機会を持ち、さらに完成度の高い舞台でより多くの人を魅了していただきたいと思います。 ▶奥田知叡さん主宰の三人之会 公式Xはこちら 稽古の様子や上演の記録を発信、アーカイブされています。 ▶公演の詳細・チケット購入はこちら (アーカイブ) ▶三人之会公式サイト 本記事では、2000年北京初演から2003年日本公演、そして2025年の日本語初上演に至る25年の軌跡を、写真・動画・寄稿文を交えて記録しています。 また、戯曲家・演出家 李六乙のプロフィールをご紹介しています。 ▼2025年三人之会 日本語初上演
▼左:2000年北京公演パンフレット 右:日本語版『中国現代戯曲集 第5集』
▼2003年日本公演チラシ
2003年の日本公演当時、菊池領子が『人民中国』に寄稿した記事で、初演の背景や当時の想いを綴っています。 ▶記事はこちら(『人民中国』オンライン版) ▼2003年日本公演(青山円形劇場・伊丹AI・HALL) 牛飄(ニウ・ピアオ) 韓青(ハン・チン) 林煕越(リン・シーユエ)
▼2001年BeSeTo演劇祭(利賀)での上演 呉剛(ウー・カン) 韓青(ハン・チン) 林煕越(リン・シーユエ)
▼2000年北京初演 呉剛(ウー・カン) 馮遠征(フォン・ユアンチョン) 何冰(ホー・ビン)
戯曲家・演出家 李六乙(リー・リュウイ) 1961年生まれ。中国最高峰に位置する劇団、北京人民芸術劇院(北京人芸)に所属する演出家。北京の中央戯劇学院で現代劇の演出を学んだ後、中国芸術研究院戯曲研究所にて伝統劇の研究、演出に従事。その後、北京人芸に移籍し、現代劇の演出を手掛ける。同時に、外部の依頼を受け、各種伝統劇の演出にも取り組む。また、より自由な創作環境を求め李六乙戯劇工作室を主宰。自己投資による作品製作も行う。 『非常麻将』(フェイチャン・マージャン)は李六乙戯劇工作室による作品であり、2000年春に北京人芸の小劇場にて上演。4面に観客を配した舞台で、北京人芸を代表する役者3人が緊張感みなぎる緩急の利いた演技を披露し、1カ月以上に渡り120%以上の満席を記録した。改革開放後の急速な発展を遂げる北京で生まれた『非常麻将』は、現代人の将来への不安、自らの存在意義に対する疑問や焦燥感を見事に描き出した。明快な起承転結を持たない作風は、当時、価値観が多様化する時代の到来と評された。李六乙の代表作であり、改革開放以降の中国現代演劇の名作である。 2001年8月には『非常麻将』を含む4作品を収めた『李六乙純粋戯劇戯曲集』が人民文学出版社より刊行された。日本では『非常麻将』(飯塚容・菊池領子 訳)が『中国現代戯曲集 第5集』(晩成書房 2004年8月発行)に収められている。2025年8月の三人之会による上演は、この日本語版戯曲を元に、演出家の奥田知叡が作成した台本による。 李六乙の演出による日本での上演は、2001年、BeSeTo演劇祭の招聘作品として『非常麻将』を利賀では額縁式舞台にて、新国立劇場小劇場では2面に観客を配した演出で上演。つづいて、利賀フェスティバル2002で、故・観世榮夫を起用した日中コラボレーション作品『テーブルと椅子』を披露。翌2003年には、菊池領子の企画制作、(有)アゴラ企画・青年団主催 で、青山円形劇場(東京)、伊丹AI・HALL(兵庫)にて、北京初演時と同じく4面に観客を配する『非常麻将』を演出し、好評を博した。 以降、日本では、2006年に日中共同プロジェクト『下周村 ー花に嵐のたとえもあるさー』を平田オリザと共同で作・演出、SCOTサマー・シーズン2015にて『アンティゴネ』が招聘されている。 (文責:菊池領子)
▼2003年『非常麻将』日本公演千秋楽 演出家・李六乙(リー・リュウイ)から観客のみなさんへのメッセージ 通訳しているのは2003年日本公演企画制作プロデューサーの菊池領子
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日時:2024年12月14日(土)14時 ー 17時 会場:東京都中小企業会館 9階講堂 詳細・お申込み https://bit.ly/4hjr4Gt 定 員:50名(会場)、300名(オンライン)計350名 (先着順、申込締切12月8日)
コミュニケーションの不安を抱えた雇用は、企業にとって大きな負担になります。その不安を取り除く方法のひとつがインターンシップです。 前半の富士インフォックス・ネット株式会社 シニアマネージャー 宗像宏冶様のお話につづき、後半の部で、グロービス経営大学院様よりインターンプログラムをご紹介いただいた後、R production Inc. 代表 菊池領子より戦力化・定着に有効な研修をご紹介いたします。会場の皆さまと共に今後の外国人雇用のあり方について考えてまいりたいと思います。ぜひご参加ください。 ▶詳細・お申込み https://bit.ly/4cJ1bO0
2024年3月25日、令和 5 年度文化庁委託「現職日本語教師研修プログラム普及事業(分野:日本語教師【中堅】)」である「日本語教育学会の人材,知財,ネットワークを活かした中堅日本語教師のための研修プログラム(通称:JCN研修)」講師育成コースの修了証を受領いたしました。2023 年 7 月 1 日から2024 年 2 月 15 日まで、31 単位時間、全7ヶ月に渡るハードな研修でしたので、手にした時の喜びはひとしおでした。 メンターとしてご指導くださった講師の星摩美先生を始め、おおらかに見守ってくださったJCN研修の委員のみなさん、同じメンターとして学び合った同期の方々、そして、理想的な協働による変容で大きな学びと感動をもたらしてくれたメンティーの皆さんに、心より感謝申し上げます。
5名の中堅日本語教師のメンターとして伴走させていただいた7カ月。31単位時間と見ると少なく感じますが、主体的に学ぶようデザインされたプログラムは、研修以外に相当の時間数を要とするものでした。
修了レポートとしてまとめた研修企画 タイトルは、「新たな時代の日本語教師養成【中堅】―社会とつながる・自己実現のための日本語教育―」
中堅日本語教師が必要とする資質・能力を7つ挙げ、その養成のために「キャリア教育」の視点が重要であるという考えの下「キャリア教育と日本語教育の統合」と「協働」の2点を主軸 にした中堅日本語教師教育の研修企画案をまとめました。
教師が「キャリア教育と日本語教育の統合」を意識することで、学習者の意欲、主体性を引き出し、学習成果を高めることができます。
また、協働を通じて、異なるライフステージの学習者をサポートする中堅日本語教師がつながることによって、ソーシャルキャピタルネットワークが生まれる。
そうした考えを実践したのが、先日投稿した、3月12日の沼津市沢田小学校におけるベトナム人児童フィさんへの授業でした。 ★ 投稿リンクURLは最後に記載
高度外国人財への研修を中心に担当する私と小学校で教鞭を執っていらっしゃる生田教諭。
一見最も遠く感じる異なるライフステージを担当する教師がつながり、VMO Japan株式会社副社長 Mai Nguyen (マイ) さんのご協力により実現したキャリア教育と日本語教育の統合の授業でした。
今後も企業や行政、地域、各機関の方々をつなげながら、知識の習得ではなく、何ができるようになるのかに力点を置いた、実践重視の研修を行ってまいります。それは、語学教育を超えた、キャリア教育の視点を持った人材育成の研修です。
外国人財との共生、協働のためには、まずは日本人が学ぶ。
そうした考えの下提供している、外国人雇用をする企業経営者、人事、現場管理職の方を対象とした研修と合わせて、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
R production Inc.代表 高度外国人財即戦力化&定着支援コンサルタント 菊池領子
★ 2024年3月12日投稿 【企業と連携した日本語非母語話者児童へのキャリア日本語教育】
2024年3月14日、みなさまのおかげで、R production Inc.は2周年を迎えることができました。いつも応援いただきありがとうございます。 少子高齢化で放置すると衰退の一途を辿りかねない日本。3期目の今年は、これまで積み上げてきた実績をもとに、希望に満ち溢れた豊かな未来を切りひらくために、より一層邁進していまいります。高度外国人財活躍を柱に、Z世代、シニア、女性と、異なる価値観をもつ人たちが最高のパフォーマンスを発揮できる組織と地域の文化づくりに取り組みます。関わる人すべてが豊かさを享受できる、社会課題解決型ビジネス。みなさまと共に豊かな社会を協創してまいりたいと思います。 どうぞよろしくお願いいたします。 R production Inc. 代表 高度外国人財即戦力化&定着支援コンサルタント 菊池領子
一般社団法人東京と中小企業診断士協会 ワールドビジネス研究会主催のパネルディスカッション。昨年のミャンマー編、ベトナム編に続き、今年もお招きいただきました。
大喜多富美郎氏によるインドネシア事情についての基調講演から始まり、高度外国人財として活躍中のおふたりによるトークを通じて、日本の価値と課題について考える120分。終了後、21:30まで交流会もあります。 2023年12月13日(水)19:00ー21:00 参加無料 高度外国人材雇用、外国人との共生に関心をお持ちの方、ぜひご参加ください。 ▶お申込み こちら から